月の子ども達

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暗闇・・・
その静寂を打ち破るかのように、フッと何かが横切った。

自分の名を呼ぶ声が微かに聞こえる。

重い瞼をゆっくり持ち上げる。

「・・・・・・ラディウス様」

「・・・その名で呼ぶな」

「失礼しました、、、ラファール様、お体の方は如何ですか？」

「問題無い」

「それよりグローム、この気配はエリアールか？」

ゆっくりと体を起こす。

「はい。先ほど、ご到着されました。
ラファール様の封印を解いて下さったのも、あの方です」

「そうであろうな」

「久し振りに、弟に会うとしよう」

「では、私が先にエリアール様にお伝えしに参ります。
ラファール様はこちらでお待ちを。。。まだ体調は戻られぬはず。
余りご無理ならないように・・・」

グロームの気配がフッと消えた。

そして、再び戻った静寂の中に、淡い光が灯った。




「お久しぶりです、兄様」

「流石に、本体という訳にはいかないか・・・」

「ですね」

にこやかに笑う紫色を纏しその少年の体は、揺らめいていた。

「僕がそちらに行くと、完全にバレますからねぇ。ここは慎重に。
ちなみに、これはちゃんとバレないように小細工をしてますから
ご安心を」

「フッ。。。あかわらずだな。知将と呼ばれただけのことはあるか」


エリアールは、クスクスと無邪気そうに笑う。

「で、その後の進展はどうだ？」

「着々と進めてますよー。兄様の計画通りにね、、、
もう少し掛かりそうですけどね」

「そうか」

「まぁ僕らには、時間は有り余るほどあるんだから」

「そうだな」

「さて、そろそろ戻りますよ。　流石にこの状態も疲れた。
今日は、久し振りにお顔を拝見しに来ただけですしね」

「そうか、ご苦労だったな。　封印を解いてくれた事、一応礼を言っておく」

「尊敬する兄様の為です。いつでもお力になりますよ」

エリアールは、ラファールに向かって胸に手を当て、優雅に一礼をした。

「では、失礼しますね。いずれ本体で・・・」

軽くてを振ってから、紫色の炎と共に、その姿は一瞬で消え去った。


「・・・グローム」

「はい」

そう答えたそこには、奇妙な姿の獣が控えていた。

頭が鳥のようだが獣の体に鋭い爪。
大きな翼を持ち、尻尾の蛇が鎌首を持ち上げて舌を出していた。

頭を一撫ですると、その獣はグルルっと嬉しそうに目を細めた。

「我々も動くとしよう」

「はい」




その時、木星の表面の模様の１つが消えた・・・


to be continued

↑多分？ｗ（ｵｲ